2010年07月04日

接木の糸の巻き方

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接木後、10日程して糸を外した状態です。夜間にエアコンを入れて湿度を下げる部屋に置いたので、切り口の乾燥も早く膜が張ってカルスも形成されてきたようです。竜神木からの水分が多い状態では、こう早くは膜が張りません。
今のところ緋牡丹も萎れている様子が無いので、どうやらくっついたみたいですね。

さて、接木する上での悩みの一つに糸が上手く巻けないという人も多いのではないかと思います。そこで今回は、しつけ糸を使った巻き方を紹介します。しつけ糸以外では、この巻き方は出来ませんので、必ずしつけ糸を用意してください。

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まずは、糸巻きに巻いてあるしつけ糸を写真のように、竜神木の胴体にぐるぐると数周巻きつけ、片端を固定します。これだけで、しつけ糸ならば、糸が固定されます。写真中央下が糸の端で、右の画面外へは糸巻きへ向かって伸びている糸です。

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糸巻きへ続く側の糸を持って、接ぎ穂と竜神木が植わっている鉢ごと、3周ほど糸を巻きつけます。右下へ伸びている糸は、糸巻きへ向かっている糸です。

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巻きつける角度を変えて、同じように糸巻き側の糸を持って3周づつ巻いて行きます。写真の例では、およそ60度の角度をつけて3方向から巻いています。

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均等に糸を巻き終えたら、最後に糸が張るように中央あたりで、数週巻きつけてから、糸を切ります。写真は、巻きつけた後に糸を切る前の状態です。左下に向かっている糸が、糸巻きへの糸です。

今回は、鉢植えのままで行いましたが、ちょうどよいサイズで切断した台木に接ぐ、上げ接ぎと呼ばれる方法でも、同じ様に糸を巻くことが出来ます。最後の糸を張るために、数周巻きつける位置が中央ではなく、台木と接ぎ穂を合わせた位置あたりになるだけです。

これから、接ぎを行ってみようと考えられている方の参考になれば、幸いです。
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2010年06月20日

緋牡丹を接木しました。

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結論から言うと、

この時期には、やりたくなかった。

梅雨に入って、湿度が高いこの時期は、サボテンもぐったりしてて接木しても細胞同士のくっつきが悪くて、失敗することが多いんですね。でも、写真のように三角柱がよりによって寿命を迎えてしまったので、やらざるを得なくなってしまったんですね。バッド(下向き矢印)

三角柱の腐りが、髄を通って緋牡丹に達するまでに処置しなければなりません。ついでに、サボテン接木で恐らく殆どのサイトでは紹介されていないであろう、コツも交えて接木の方法を、さらりと書いてみたいと思います。

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写真は、緋牡丹を胴体の半分ほど切ってみたところです。まだ、三角柱の髄組織が入り込んでますね。三角柱接ぎは、接ぎの中でも最も短期間に接ぎ穂をブーストして膨らませるのですが、写真のように髄組織が接ぎ穂の奥にまで食い込むので、多くの場合接ぎ変えが出来ず、吹いた仔を接ぐしか無くなるのが難点です。

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今回、接ぎ台に使おうと思って断水気味に育ててあった竜神木です。ところが、いざ切ってみたところ切り口からじくじくと水分が・・・。

コツ:竜神木の台木は、なるべくあらかじめ断水して樹液の濃度が高いものを使用する。

接木で失敗する大きな原因の一つが、台木の切り口から沸いて出てくる水分です。接ぎ穂との接着面に、どんどん水分が浸入してしまうと、いつまでも細胞同士が接着されないのです。

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仕方なく、別の鉢植えの竜神木を改めて切ってみたところ、何とか使えそうな状態だったので、こちらで接木することにしました。台木の切る位置は、頂点から大体2cmくらいのところです。また、台木と接ぎ穂は、それぞれ切断面の淵を斜めに削ぎ落としておきます。これは、接木方法でも必ずと言って良いほど、語られてますね。

コツ:台木と接ぎ穂の接着面は、なるべく小さくする。(大きい方の髄に肉が少し付いている程度)

台木、接ぎ穂それぞれのカットが終わったら、固定用の糸を用意します。接木方法を紹介している大抵のサイトは、ここで単に糸としか書いて無い場合がほとんどですが、糸であれば何でも良いわけではありません。

コツ:固定用の糸は、仮縫い等に使う、しつけ糸を使う。

何故、この糸が良いのか?それは、表面が毛羽立っていて、まとわり付きやすいからです。接木では、糸の片端を固定しておいて、ぐるぐる巻きにするような感じで接ぎ穂を固定するのですが、この時まとわり付きやすさが、糸の片端を固定するのにとても良いのです。

また、糸同士が触れているところでの滑りもなくしっかり固定が出来るのです。これを、ミシン糸や本縫い用の糸でやろうというのは、まず無理です。

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糸の準備が出来たら、接ぎ穂と台木の髄の位置を確認し、各々の髄の外周が2点で合わさる位置を確認します。
準備が完了したら、再度接着面を薄く削ぎ落とします。これは接着位置の確認までに接着面の乾燥が始まってしまっているからです。作業を素早くこなせる方は、必要無いかもしれません。
接着面を素早く削いだら、接ぎ穂と台木を素早く合わせて、糸を巻きます。

写真は、接ぎ穂を糸で巻き終わった状態です。糸の巻き方は、接ぎ穂を3方向くらいから2、3周巻いたら、巻いた糸の張りをしっかりさせるため、台木の中央あたりで、最後にぐるぐると糸を巻きつけて完了です。糸の端は特に何も処理しなくても、しつけ糸なら糸同士が程よく纏わりついて固定されます。

こうして、固定したら涼しくて雨の当たらない日陰で、10日ほど乾かしておきます。うまくくっついて、接ぎ穂が元気な様子であれば、成功になります。さて、うまくいくかな。
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